◎和 名  オトギリソウ (オトギリソウ科)  

◎学 名  Hypericum erectrum Thunb. (Guttiferae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市松園  自生  1992,9,16.

◎開花時期・開花期間

◎普通山野や路傍に自生する無毛の多年草で,北海道・本州・四国・九州,朝鮮半島,中国大陸,樺太南部,南千島に分布する。漢方薬の傷薬として,生の葉を揉んで傷口にすりつけるなど,古くから使われてきた。乾燥させた葉や茎は止血剤や洗浄,うがい薬として煎じる。

◎オトギリソウ属 Hypericum L. には約300種あり,その多くがユーラシアの温帯から亜熱帯にかけて分布する。アフリカ,マダガスカルにも少数の種がある。本属には花の美しいもの,樹姿の良いもの,地表を密に覆うもの,薬用成分を含むものなど様々の有用形質をもつ種が含まれているので,庭木,切り花,地被植物あるいは薬草として多方面に利用されている。

◎和名オトギリソウは,弟切草の意で,兄が秘密にしていた鷹の傷薬を弟が他人にもらしたために怒った兄に斬り殺された,という平安時代の伝説からその名がつけられたという。