◎和 名  キキョウ  (キキョウ科)  

◎学 名  Platycodon grandiflorum (Jacq.) A. DC.

◎撮影場所・年月日  盛岡市松園  植栽  1992,7,29.

◎開花時期・開花期間

◎北海道・本州・四国・九州の山中の草地に自生し,古くから広く観賞用および薬用に栽培されてきた。二重咲き,白花など園芸品種もまた多い。今日では花壇に植えるほか,切り花用の栽培も盛んで,促成栽培も行われている。分布はさらに奄美諸島,朝鮮半島,中国,ウスリーに及ぶ。

◎キキョウ属 Platycodon A. DC. は東アジアに1種あるのみ。根は乾燥したものを桔梗根とよんで薬用とする。鎮咳,去痰に効果があり,中国では古くから薬草として利用されている。トリテルペノイド・サポニン(triterpenoid saponin)2%およびステロール(sterol)0.03%,糖類としてイヌリン(inulin),プラチコジニン(platycodinin)が含まれている。

◎キキョウの家紋といえば,明智光秀である。本能寺の変のさいに屋外に乱立するキキョウの旗を見て森蘭丸が信長に光秀謀反を知らせたのは有名な話。キキョウの紋は,清和源氏土岐氏の代表的家紋である。この土岐氏はその祖源国房が美濃(岐阜県)に土着したところから起こった一族である。それ故キキョウ紋は岐阜県にもっとも広く分布するという。

◎和名キキョウは漢名の桔梗の音読みである。