◎和 名  ドクダミ  (ドクダミ科)

◎学 名  Houttuynia cordata Thunb. (Saururaceae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市上田 1992,6,26.

◎開花時期・開花期間

◎本種は山野の日陰や庭の湿地に群生する,臭気のある多年草である。本州・四国・九州・琉球諸島,台湾,中国,ヒマラヤ,東南アジアに分布する。

◎ドクダミ属 Houttuynia Thunb. はドクダミの1種のみで,八重や斑入りの変わりものが観賞用として栽培されているが,園芸品種としての改良はほとんど進んでいない。

◎白く花弁のように見えるのが総苞片でよく目立つ。花は穂状花序に多数つき,花被はない。古くから薬効が尊ばれ,全草を乾燥したものを十薬(重薬)と称し,民間ではその煎汁を便秘症,風邪,蓄膿症に用いるほか,生の葉を患部に貼り,痔,腫れ物,腰痛,冷え症に用いる。臭気成分であるデカノイル・アセトアルデヒド decanoyl acetaldehyde は抗菌性があり,カビ,白癬菌,ブドウ状球菌,淋菌,抗酸性細菌に効力があるという。

◎和名ドクダミは「毒痛み」の意味だろうと言われている。属名 Houttuynia はオランダのナチュラリスト M. Houttuyn (1720-1798) の名にちなむ。