◎和 名  リンゴセイヨウリンゴ  (バラ科)

◎学 名  Malus domestica Borkh. (Rosaceae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市上田 岩手大学農学部構内  植栽  1995,5,10.

◎開花時期・開花期間

  

◎ヨーロッパから西アジア原産で,古くから栽培されてきたため多くの変異がある。日本には江戸末期に渡来し,明治以後全国に普及した。北海道,東北地方,長野県に多く栽培される。

◎栽培の歴史が古いだけに,栽培品種数は非常に多いが,大規模に栽培されているものは比較的少ない。世界的に広く栽培されているのは,デリシャス系と‘ゴールデン・デリシャス’である。日本には明治以後に多数の栽培品種が導入されたが,日本の風土に適し,日本人の嗜好に合ったものだけが残った。大正期には‘国光’と‘紅玉’が2大主力品種となって,1960年代には,両品種だけで全生産量の70%を占めるに至った。しかし,その後品種改良が進んでこの両品種は急減する。

◎‘国光’,‘紅玉’と日本語の品種名がついているが,いずれもアメリカ原産で,それぞれ‘Rall's Janett’,‘Jonathan’の原名がある。昨今人気の‘ふじ’は,盛岡市郊外の農林省東北農試園芸部(現独立行政法人 農業技術研究機構 果樹研究所リンゴ研究部)で‘国光’と‘デリシャス’の交雑実生から選抜された晩生の優秀品種である。