◎和 名  フジノダフジ  (マメ科)

◎学 名  Wisteria floribunda (Willd.) DC. (Leguminosae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市上田 岩手大学農学部構内  植栽  1992,5,29.

◎開花時期・開花期間

◎本州・四国・九州に分布,低山地や平地の林縁,崖,林中などにふつうに自生する。また本州(近畿以西)・四国・九州の低山地には,近縁のヤマフジ W. brachybotrys Sieb. et Zucc. が分布する。日本に自生するフジ属 Wisteria Nutt. はこの2種のみである。

◎両者の分かり易い見分け方はつるの巻き方にある。フジは左から右(上から見て時計回り),ヤマフジは右から左(上から見て逆時計回り)で他物に巻きつき登っていく。

◎観賞用に庭にフジを植えた歴史は古く,「万葉集」のなかにも庭のフジが歌われている。「枕草子」「源氏物語」「平家物語」などにも描かれるように,平安〜鎌倉時代には,マツの緑を背景にしてそれにからまるフジの美しさが鑑賞の基準とされた。現在10種あまりの園芸品種が栽培されている。

◎ノダフジは,摂津国野田(現大阪市西成区付近)の藤之宮にフジの名所があったことにちなむ。