◎和 名  エゾタンポポ  (キク科)

◎学 名  Taraxacum hondoense Nakai  (Compositae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市上田 岩手大学教育学部 自然観察園 1992,5,29.

◎開花時期・開花期間

◎本州中部から関東・東北地方・北海道の平地や丘陵地に自生する。

◎タンポポ属 Taraxacum Wigg. は,日本ではかつて多くの園芸品種が栽培され,天保12年(1841)には「蒲公英銘鑑」が出版されている。‘筒咲’,‘満月’,‘折鶴’,‘紅筆’などの園芸品種名が記録されているが,今日に伝えられているものはない。

◎中国・ヨーロッパでは昔から根を苦味健胃薬,強壮薬に用い,また催乳の効ありとした。

◎ヨーロッパ,特にフランスでは,セイヨウタンポポ T. officinale Weber を改良した栽培品種があり,葉はサラダに,根はコーヒーの代用として,そして花はワインの原料として利用されている。中国や朝鮮半島では,早春の貴重な野菜として若い葉を利用している。日本産の種は,帰化植物のセイヨウタンポポを含め,いずれも山菜として利用できる。