◎和 名  ヌルデフシノキ  (ウルシ科)   

◎学 名  Rhus javanica L. var. roxburghii (DC.) Rehd. et Wils.(Anacardiaceae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市松園  自生・植栽  1992,8,12.

◎開花時期・開花期間

◎山野にふつうに生える落葉の小高木で雌雄異株。北海道・本州・四国・九州・琉球の平地の二次林に生え,朝鮮,中国(中部・西部),インドシナ北部,ヒマラヤに分布する。

◎ヌルデシロアブラムシの幼虫が葉に寄生して虫瘤をつくる。これを五倍子(附子フシ)といい,タンニン原料として,医薬,媒染剤などに利用される。また幹を傷つけると乳液が浸出し,これで物を塗るのでヌルデの名がある。

◎ウルシ属 Rhus L. は亜熱帯から温帯に広く分布し約250種が知られている。多くは樹皮にフェノール類のウルシオールまたはラッコールを含み,強いかぶれを起こさせるので,園芸や造園に利用されることは少ない。しかし,樹皮から漆を採取するウルシ R. verniciflua Stockes や,果実から木蝋を採ったハゼノキ R. succedanea L. などの有用植物も含まれている。紅葉が美しい種類が多い。日本には約5種が自生する。