◎和 名   ノコンギク  (キク科)   

◎学 名  Aster ageratoides Turcz. subsp. ovatus (Franch. et Savat.) Kitam. (Compositae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市松園  自生  1992,9,27.

◎開花時期・開花期間

◎山野に最もふつうに見られる多年草。地下茎は横に這いよく繁殖する。暖帯から温帯にかけて分布,本州・四国・九州に自生する。基本種のチョウセンノコンギク A. ageratoides Turcz. subsp. ageratoides は朝鮮,中国(北部・東北)に分布する日華区系の特徴種で,区内では地方変異に富み,多くの亜種が分化している。

◎人家の周りによく植えられるコンギク A. ageratoides subsp. ovatus cv. Hortensis はノコンギクから導かれた園芸品種である。古くに,舌状花が濃青紫色の美しい極端型のノコンギクを選抜して栽培に移し,根分けで植え継ぎ,今日のコンギクを作り出したと考えられている。

◎シオン属 Aster L. はおよそ250〜500種。主として北半球の温帯に多く,寒帯,暖帯にもあるが熱帯にはない。北アメリカに多く,次にユーラシア,少数がアフリカ,南アメリカにあり,オーストラリアにはない。大きな属であり形態もさまざまで分布も広いので,さらに属を細分する意見がある。園芸上の改良は,北アメリカ産の種がヨーロッパに導入されて種間交雑などが行われ,多くの園芸品種が作出されている。

◎和名ノコンギクは野にある紺色の菊の意である。