◎和 名 タツタナデシコ (ナデシコ科)
◎学 名 Dianthus plumarius L. (Caryophyllaceae)
◎撮影場所・年月日 盛岡市松園 植栽 1992,6,6.
◎開花時期・開花期間
◎本種はヨーロッパ東部から南部にかけて分布する多年草で,カーネーションをはじめ種々の園芸品種の交配親として利用されてきた。日本への渡来は明治末期(1910年頃)とされている。タツタナデシコの呼称が和名として定着したのは昭和12年(1937年)頃である。「龍田」または「立田」は,その芳香が東大寺に伝わる伽羅の名香「蘭奢」に似ることによるという。
◎ナデシコ属 Dianthus L. は世界に約300種,日本に4種,すなわち,カワラナデシコ Dianthus superbus L. var. longicalycinus (Maxim.) Williams ,ヒメハマナデシコ D. kiusianus Makino ,ハマナデシコ D. japonicus Thunb. ,シナノナデシコ D. shinanensis (Yatabe) Makino が自生する。
◎本属は種間交雑が容易なため,古くから種間交配が盛んに行われ,いくつかの新しい系統や園芸品種が作出されて来た。なかでもカーネーション Dianthus caryophyllus L. は,最も改良が進んでいる。