◎和 名  ガクアジサイ  (ユキノシタ科)

◎学 名  Hydrangea macrophylla (Thunb. ex Murray) Ser. f. normalis (Wilson) Hara (Saxifragaceae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市 岩手公園  植栽  1992,6,29.

◎開花時期・開花期間

◎日本固有で,太平洋に面した関東地方(房総・三浦半島)・中部地方(伊豆半島)・伊豆諸島および小笠原(北・南硫黄島)に自生し,沿海地の林下や林縁あるいはススキ草原に生える。静岡県御前崎・愛知県知多半島・紀伊半島でも野生状態のものが見いだされている。観賞用としてそのまま庭園や公園に広く栽培されているほか,鉢植えの品種も作出されている。

◎セヨウアジサイH. macrophylla f. hortensia (Lam.) Rehd. は,アジサイ H. macrophylla (Thunb. ex Murray) Ser. f. macrophylla によく似ていて区別が難しい。1789年バンクス卿(Sir J. Banks, 1743-1820)が中国からイギリスに移入した。アジサイに比べて種子がよくでき,実生を得ることができる特性を生かして,系統選抜や他種との交配により新しい園芸品種が作られた。日本には,明治期にその園芸品種がヨーロッパから輸入された。これらの園芸品種にはガクアジサイ,ヤマアジサイ H. serrata (Thunb. ex Murray) Ser. などとの交配によるものも多い。

◎和名ガクアジサイのガクは「額」で,装飾花によって花序の周辺が縁取られた様子をなぞらえたものという。