◎和 名  リンドウ  (リンドウ科)    

◎学 名  Gentiana scabra Bunge var. buergeri (Miq.) Maxim. (Gentianaceae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市松園  自生・植栽  1992,9,20.

◎開花時期・開花期間

◎本州・四国・九州・奄美の原野,山地にふつうにみられる多年草で変異が多い。さらにシベリア,中国,朝鮮半島に分布する。近縁のエゾリンドウ G. triloba Pallas var. japonica (Kusnez.) Hara との交雑も容易なので,一代雑種による園芸品種の育成がすすんでいる。

◎切り花用リンドウの品種改良については,岩手は先進県で,‘いわて乙女’(岩手園試,1982,エゾオヤマリンドウ G. triloba Pallas var. japonica (Kusnez.) Hara subvar. montana (Hara) Toyokuni 間の交配により作出)や‘いわて’(岩手園試,1977,エゾリンドウ×エゾオヤマリンドウの F1)など優れた園芸品種を育成している。

◎リンドウ属 Gentiana L. はアフリカを除く世界中に広く分布し,約400種が知られ,日本には13種が自生する。

◎同属植物の根および根茎を乾燥したものを竜胆といい,苦味健胃薬としてヨーロッパ産のゲンチアナ(ゲンチアナ根,G. lutea L. の根)と同様用いられる。また漢方では消化器の充血,炎症,尿道炎,リュウマチなどに抗炎症薬的に応用される。

◎和名リンドウは竜胆に由来する。