◎和 名  アメリカフヨウクサフヨウ  (アオイ科)   

◎学 名  Hibiscus moscheutos L. (Malvaceae)

◎撮影場所・年月日  盛岡市上田 岩手大学農学部附属植物園  植栽  1992,8,12.

◎開花時期・開花期間

◎北アメリカ原産の大形の多年草で,ときどき庭園等に栽培される。一日花であるが毎日大輪の美しい花を開くので,公園や大きな庭園にふさわしい。本種は,アメリカ国内に多くの変異が分布しており,分類が統一されず,変種として扱う意見もある。日本でアメリカフヨウと呼ばれているものは, H. moscheutos L.を基本とし,モミジアオイ H. coccineus (Mrdik.) Walt. ,ソコベニアオイ H. militaris Cav. などを交配した交雑種に由来する園芸品種である。

◎フヨウ属 Hibiscus L. は主として世界の熱帯,亜熱帯に約250種分布する。観賞用のほか食用,繊維用などに約50種が栽培される。日本には5種が自生し,数種が栽培される。

◎本属の園芸品種に多くは,ハワイにおいて作られた。1902年にギフォード(W. M. Gifford)が種間交雑によって4品種を作ってから,次いで1909年以来農業試験場で本格的な交配が行われるようになり,5年間で1000にのぼる園芸品種が作出された。その後,交配種同士の交雑が繰り返されて現在にいたっている。

◎和名アメリカフヨウはアメリカ原産のフヨウの意。フヨウ H. mutabilis L. は同属の別種で,「芙蓉」と書く。漢名「木芙蓉」の略である。